福島県の鈴木賢二先生によるトーク&試飲会

福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター 醸造・食品科 科長である、日本酒の神!・世界の鈴木こと鈴木賢二先生が函館でお話してくれるということで、
めったに聞けないこのチャンス、緋田先生の日本酒ナビゲーター資格取得講座で紹介していたときに即チケットを買って行ってきました。

福島県は全国新酒鑑評会で金賞受賞数6年連続日本一に輝いており、その立役者であるのがこの鈴木先生です。

福島県の日本酒の躍進の要因は下記の4つであるとおっしゃっていました。

  1. 人材育成の充実(福島県清酒アカデミー)
  2. 情報交換・技術共有が盛ん(高品質清酒研究会)
  3. 吟醸造りのマニュアル化(A4のペーパーが2枚だけというから驚き)
  4. 作戦会議(米の溶け具合に一番注目)

4.の作戦会議では米の溶け具合が本当に大事で、毎年の米の状況を判断して方向性を決めるそうです。
それをしてもお米を刈り取る直前に台風が来たりすると、判断したときからお米に変化があってしまったりして難しいとのこと。

また、最近の市販種の傾向・新潟のお酒について・人気銘柄の共通点や、今流行りの新感覚系清酒(未来型)(「風の森」「新政」「醸し人九平次」「賀茂金秀」に代表されるやや微発泡のあるお酒)を福島県でも造る動きがある等のお話をしてくださいました。

福島県のお酒は「芳潤・淡麗・旨口」のお酒で、酵母は「うつくしま夢酵母」(酢酸イソアミル系)と「うつくしま煌酵母」(カプロン酸エチル系)があり両方使うこともできるとのこと。

酢酸イソアミルとカプロン酸エチルってどんな香り?ということで、サンプルの匂いを嗅がせていただきました。
以下、回して匂いを嗅いだサンプル品。

そしてお話が終わってからの試飲タイム。5種類のお酒を簡単に説明して頂いてから試飲しました。

1.天明 純米 火入(曙酒造)

カプロン酸エチル・酢酸イソアミル両方の香りがあるとの説明。確かに香りが複雑。辛めな印象

2.飛露喜 特別純米 生詰(廣木酒造)


酢酸イソアミル系の香りと説明。山田錦は特上のを使っているらしい。予想外に普通の日本酒だと思った。

3.冩楽 純米吟醸(宮泉銘醸)


酢酸イソアミル系・うつくしま夢酵母使用と説明。こちらは以前に飲んだことあり。やはり香りが独特で美味しい。

4.廣戸川 純米吟醸(松崎酒造)


酢酸イソアミル系の香りと説明。福島の夢の香を使っていて、バランスが良いとてもキレイなお酒。

5.ロ万だちゅー 純米吟醸(花泉酒造)


四段米にヒメノモチというモチ米を使った変わったお酒。香りからも違って少し生もとのお酒の香りに似ている。飲み口も柔らかいが少しパンチのある味。

 

試飲後の最後に質問も2つさせていただきました。
1つ目は麹米と掛米を分ける理由について。

これは自分も薄々感じていたのですが、やはりコストの問題だそうです。麹米に良い米を使っていく感じですね。
麹米が多いと重くて甘ったるくなり、少ないと軽くなるようです。最近軽いのが流行っているので少なくする傾向があるとのこと。

2つ目は鑑評会が行われているほぼ同時期にIWCやSAKECOMPETITIONも行われている現状をどう思われるかについて。

鑑評会に出るお酒はF1みたいなもので、市場にはあまり出まわるお酒ではないということ。一方でIWCやSAKECOMPETITIONは市場に出回るお酒のもの。そしてIWCは日本酒の専門家が評価する会ではないので、それに対抗してSAKECOMPETITIONをはせがわ酒店の代表の方が作られたというお話でした。なんでそんな同じ時期にやるんでしょうねとおっしゃっていました。

 

お話全体を通しては、
自慢話をしまくってからのスライドで自慢話でしたと自虐してみたり
司会の緋田さんに「先生、ほとんど自慢話をありがとうございました」と突っ込まれたり
と非常にユーモアな先生で楽しい会でした。

鈴木先生、ありがとうございました!


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